香山リカ福田和也著『「愛国」問答 これは「ぷちナショナリズム」なのか』中央公論新社/中公新書ラクレ/2003年/ISBN:4121500873
対談構成は大澤信亮。巻末の注釈作成協力は大澤信亮佐藤和歌子
各所で話題になって『朝日新聞』の文化欄でも取り上げられた福田和也のあとがきとか卑屈な香山リカと学生へのレクチャーのような態度の福田和也とかそういうほかの人がさんざん言及したところはだいたい同じような感想なんで改めて述べる気も起きないのですが、全146にも及ぶ膨大な註はどうなんでしょう?すごくバランスが悪いと思うのですが。ついでに言えば、注釈を作ったと思われる大澤信亮は『重力02』とか『新現実』Vol.2に書いてるあの大澤で、佐藤和歌子は『間取りの手帖』の佐藤なんでしょうか?知っている人がいたらおしえて下さい。
あと、福田のパンク談義以外は注がなくともほとんど用語や話題が理解できた自分の90年代の消費っぷりとその偏りに改めて愕然とした。論壇・文壇・マスコミ村という狭い界隈の内輪話が多すぎ。確かに粗製濫造気味の新書ブームを象徴している本なんだろうなぁ。