宮崎学著『地下経済 この国を動かしている本当のカネの流れ』青春出版社/PLAY BOOKS INTELLIGENCE/2002年/ISBN:4413040384
突破者・宮崎学の粗製濫造本。タイトルに「地下経済」とつくものの地下経済ブームの火付け役・門倉貴史の著作と違って具体的データや資料があるわけではない。「金儲けはキレイゴトではない」という従来の宮崎の主張をバブル期の自らの回顧談を中心に語っている以上のものではないから、宮崎学の熱心な読者なら読む必要はなし。たぶん語り下ろし。気になったところをメモ抜書き。

 八〇年台までは、警察には利権らしきものがなかった。その警察が利権拡大に向かうターニングポイントとなったのが、一九八二年の「商法改正」である。

この後の記述は1985年の「新風営法」でセックス産業とパチンコ産業の利権を吸い上げるようになったと続くんだけど、80年代まで警察利権が確立されてなかったというのが意外。